ただ、彼は、早稲田大のレガッタで
ボートの日本代表として、オリンピックに
参加する。
この小説には、熊本秋子という女性に対する
片思いと、オリンピックに参加できたという
うぬぼれが書かれている小説なのに
彼の文学的才能で非常に飽きない。
そして、彼が、生命を賭けてのぞんだ
オリンピックで準決勝で敗退したという
ことと、後は、あまりにも純粋すぎたために
自殺してしまうということを考えると
あまりに栄光と挫折の差が激しい。
エイトで参加した美少年上原氏は、女性に狂い
自殺。もう一人の部員も心中をはかり、
女性は死んだものの自分だけ生き延びる。
そして、先輩達は戦争で死んだ。
オリンポスの果実はほろ苦い。
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