DVD 松竹 2005/10/29 ¥3,990 国鉄・蒲田操車場で起きた殺人事件を追う二人の刑事・今西(丹波哲郎)と吉村(森田健作)。彼らが東奔西走する中、気鋭の若手作曲家・和賀(加藤剛)は『ピアノと管弦楽のための「宿命」』の作曲に没頭していた。やがて捜査の末、事件と和賀が結びついていく……。松本清張のベストセラー小説を原作に、名匠・野村芳太郎監督が手がけた日…

すごく、きれいな映像だった。
鉄道映画ともいえるし、ハンセン氏病という
社会派ともいえるし。
戦争の混乱期に戸籍謄本を虚偽親告する
という手口は、社会派推理小説松本清張の
名にふさわしい。

当時、秋田の羽後亀田に行くには、
羽後本庄で特急「鳥本」に乗っていっていた。
そのときに、ピアニスト和賀英良に会う。
というシーンから始まる。
私としては、国鉄蒲田の操車場のシーンから
始まると思っていたのでびっくりしました。
とても簡潔にまとまっていて、
捜査状況や伊勢でのひかり座のシーンでは
支配人の渥美清が場を和ましてくれる。
犯人が和賀英良と知って、逮捕状を
持って、東フィルのコンサート会場の
裏で張っている警部ら。
ここから、話は、別の舞台に向かう。
宿命を演奏する和賀英良を絡めて
少年時代の「英良」こと本浦秀夫と
父本浦千代吉(加藤嘉好演)は
石川県から逃れるように
西へ転々とする。
なぜなら、父千代吉は、ハンセン氏病という
当時は、不治の病で、一度感染すると
他人にも感染するからと隔離政策が
取られていたため、非常に
差別的な態度を取られたと
思う。

このことが、彼に、音楽でしか
人と対応できない人間にさせてしまったと
いえよう。
それは、父に対しても同じである。
このことが、彼が殺人事件を引き起こした
悲劇といえる。
たまに、春の景色や夏の景色があるが
ほとんどが、波の激しい日本海での
冬景色である。
撮影は竜飛岬で行われたらしい。

本当に、涙が出るし、
まだ解決できていない
問題もたくさんある。

ハンセン氏病をもっと深く考えないと
と思いました。

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