五匹の子豚（ネタばれ注意）

最近、英国づくしだよ。

ところで、五匹の子豚のおおまかな
あらすじは、
ある日、探偵ポアロの元に、カーラという
女性が訪ねてくる。
そして、16年前、彼女の母親が自分の父親殺しの
犯人として終身刑となったものの
本当にそうであったのかどうかという
ことを確認してもらいたいという
依頼をする。
そして、ポアロは当時の事件の関係者に
話を聞きに行ったり、
手紙を書いてもらったりする。
そして、見つけたポアロ流の答えとは。

五匹の子豚は、マザーグースの唄で
それがヒントになっているし
ストーリーを運ぶとてもいいテンポに
なっています。

私としては、アガサクリスティーは
家庭教師の口を借りて
女性の生き方について、女性拡張論者の
意見に対する彼女の賛同できる点を
語っていると思います。
（たぶん、彼女は保守的だけれども、
　自立して生きていくことには反対していない）。

そして、芸術家の中には、堕落したり
女性関係がだらしがなかったり、
アルコールや麻薬におぼれる人間のことを
冷たくこき下ろしたりするところが
面白かったです。

また、女性が不倫関係の恋を
成就することに対して冷たいなあと
思いました。

そして、富と若さ美貌・地位・財産が幸せになる
キーワードではないことも暗示しています。

これは、ただ単なる探偵小説・推理小説ではない
おもしろさがあります。

真実とは何？人生とは？
ちょっと間が考えました。